ダルマガエル 今年の繁殖状況

プロジェクトでは、毎年ダルマガエルの生息状況を観察しています。

以前にも何度かお知らせしていると思いますが、
2012年に今のダルたんに引っ越しして以降、ダルマガエルの繁殖状況は思わしくありません。

繁殖シーズンに確認される幼生(オタマジャクシ)は、たったの数個体から十数個体ほど。

生まれる次世代が僅かでは、生息数は減るいっぽうです。


非常にまずい状況のなか、今年は、重機を投入して盛り土と新たな水域を創出するなど、ダルたんの環境を大きく変えました。

繁殖にもよい変化が出ないかな、と、淡い期待を抱きつつ、今シーズンの観察を行いました。


観察は、7月8日、以前お伝えした公民館観察会のあとに残ってやりました。

水域別に、一定の人数で、一定時間、生き物をすべて採集して、集まった幼生を種類別にカウントする方法です。


その結果…

なんと、
300個体近くものダルマガエル幼生が確認できました!


ちなみに、ダルマガエルと考えられる幼生はこんなです。

イメージ 1


背中に、ダルマガエルらしい斑点がすでに見えてきています。

トノサマガエルの幼生がよく似ていて、確実な区別は難しいのですが、
トノサマガエルの場合は成体のような背中線がはっきりと見られる場合が多いです。

また、ダルたんにおいてトノサマガエルは、オスを1個体確認しているだけでほとんどいないと思われるので、
こうした幼生はダルマガエルである可能性が高いと考えています。


同じ方法による過去3年間の観察結果をグラフにしてみました。

イメージ 2


グラフにしてみると今年がいかに多いかが分かります。

今までが少なすぎたんですが…


しかし、
まだまだこれは途中の段階。
浮かれるにはまだ早いです。


カエルは陸に上がって成体になって初めて繁殖が成功したといえます。

今年生まれの成体(幼体、ともいいます)が本当にたくさん見られるのか?

これは、稲刈りのあとに観察してみたいと思います。


また、今年幼生がたくさん生まれたのはなぜか?

その要因が分からないと、今後に活かせません。

しかしこれは正直いって難問で、おそらく原因を特定することはできません。

推測されるいくつかの要因を仮説として挙げて、ひとつひとつ検証するしかないのですが、プロジェクトの活動の中では限界があるなあ…


以上、今後の課題ですね。



さて、明日から天気がよろしくないですね。

明日は実は、大野幼稚園の稲刈り体験があります。

午前中はなんとかもつかな。


問題は、15(日)のダルたん稲刈り。

雨天中止

です。


これは無理そうだ、と早めに判断できるようなら、このブログにてお知らせします。

みなさん、奇跡の晴れをお祈りください!