9日のこと。
保護田んぼに行ってみると、
水が、ない!
田面は、イネを植えているところも、草地にしているところも、完全に干上がっていました。
溝は、どうなってるか?
カエルの保全のためには、溝に水が無くなることは、絶対にあって欲しくないことです。
こういうときでも、オタマジャクシなどが生きていける水場が残るように、苦労して作った溝ですから。
見ると、イネに近い、西側の溝には、水は残っていました。
だいぶ水位が下がって、一部で底が露出しているところもありましたが、まだ大丈夫でした。
網を入れると、アマガエルやヌマガエルの幼生が少々見られました。
一方、もう一本作った、東側の溝は、
ありゃりゃ~
という感じです。
すっかり干上がっているように見えました。
この前、ダルマガエルが産卵したばっかりなのに…全滅?!
しかしよく見ると、深掘りした数カ所には水が残っていました。
少しですが。
そこにオタマジャクシが残っていて、種の識別がまだできない小さな個体がわりとたくさんいました。
これに、ダルマガエルも混じっていることを祈るばかりです。
また、水が無くなってピンチなのは、カエルばかりじゃありません。
ちいさな水たまりに、ナマズとコイの子どもがひしめき合っていました。
田んぼで生きていくのも大変です。
天気や、人の水管理の都合などで、生息場所は簡単に無くなってしまいます。
実は、6月30日以来、田んぼには水が入れられていませんでした。
(イネを植えたところには、いくらかポンプで入れました)
大野地域では、5日おきに水路が堰上げされ、田んぼに水が入ります。
7月5日もその予定だったはずですが、水は入りませんでした。
その日は、まとまった雨が降ったので、堰上げされなかったんだと思います。
そのため、約10日間も水の供給がない状態が続きました。
それに加え、ここ数日の猛暑。
こうした条件が重なった結果、溝の水が大ピンチになったと考えられます。
逆に捉えると、いい観察ができたとも言えます。
西側の溝は、相当の悪条件でも涸れにくい。
東側の溝は、現状では、5日に一度くらいの給水がないと、涸れる危険がある。
ということが、明らかになりました。
東側の溝は、規模が足りないようです。
がんばって、もう少し、掘り下げる必要がありそうですね。
7月後半から、中干しが始まり、たぶん2週間くらい水が入らない状態が続きます。
これに備える必要があります。
ちなみにですが、水は減っても、溝の周りでは、ダルマガエルの親がたくさん見られました。
上の写真には、2個体、います。
やっぱりダルマガエルは、水辺が好きなようです。
さて、田んぼには、翌10日に、予定の通り水が入りました。
次回にその様子をお知らせします。