こんばんわ。
最近、毎週のように雨が降りますね。
しかも、けっこうまとまった量の雨が。
例年この時期は、当然雨もあるのですが、どちらかというと、田んぼが最も渇く時期なんです。
気温が上昇していて昼間はとくに暑く、かつ、かんがい期前で田んぼには水が入らないので。
なのに、今年は、定期的な大雨。
4月の後半から、ダルたんの各溝や平池には水が溜まっています。
そして先日、ついにダルマガエルの鳴き声が…!
自転車で帰宅しながら、水たまりができた田んぼでアマガエルやヌマガエルはちょびちょび鳴いているなー、と思っていたのですが、
5月9日の夜です。
突然ある田んぼで、5個体ほどのダルマの鳴き声が。
大野で唯一、元々の個体群が残されている田んぼです。
きたか!
と思い、ダルたんに行ってみると、同じくらいの数が鳴いていました。
入って溝を照らして見ると、成体♂が7個体、溝に出ていました。
繁殖期に水域で縄張りをとる行動です。
早いです。
例年に比べて。
というか結構寒いのに(気温は15℃くらい)、繁殖行動をみせるんですね。
少し驚きました。
そして11日、もっと驚いたことに、こんな写真が撮れました。
♂が♀に乗っかって、「包接」 しています!!
実は、この状態を生で見たのは初めてでした。
久々に興奮しちゃいました。
いっしょにいたNi くんと、夢中でシャッターを切ったものです。
上に乗った雄が、後ろ足をときどきうにうにと動かしていました。
♀に産卵を促す行動かも知れません。
しばらく観察を続けていたのですが、産卵する様子はありませんでした。
さすがに寒く、カエルの動きも鈍く、我々もしんどくなり、2時間ほどで観察をあきらめたのですが、、、
その後産卵したかどうかは分かりません。
(その後も、土日は用事があって観察できていません)
でもよい経験ができました。
分かったことは、例年の繁殖時期である6月でなくても、状況によって♂が合唱し、包接行動まではとること。
分からないことは、これで本格的な繁殖期が始まったのか?ということ。
(今回のことがイレギュラーなことである可能性もあります。溝ではまだ♀はあまり見かけませんでした)
一つ心配なのは、たとえ産卵しても、田んぼに水が入るまで 1か月近くあるので、それまでにたぶん水が渇いて無くなってしまうであろうことです。
県外の事例では、春の早い段階でも産卵するようです。
ただ、大野では、いつも産卵する溝に水があったとしても、5月下旬にならないと産卵は観察されていません。
たぶん、かんがい期の始まり(田んぼに一斉に水が入るタイミング)によっても左右されると思われます。
早く産卵する地域は、かんがいの始まりが早いのです。
今回は、大雨で田んぼに一時的にたくさん水が溜まったので、繁殖行動が始まったのでしょう。
今後の繁殖活動はどのように推移するでしょうか。
例年のような6月上旬に水が入ってからの、よーいドンの繁殖、とはいかないかも知れません。
観察が忙しくなりそうです。