愛媛県視察団、来ダルたん

先日予告した通り、愛媛県の方々が、ダルたんに来られました。
 
愛媛県衛生環境研究所 生物多様性センターの方、野生生物保護推進員をされている方、など。
 
 
イメージ 1
 
 
3日から当プロジェクトの伊藤さんが、岡山県内各地の生息地を案内してまわられました。
 
倉敷の真備にも行かれており、ダルマガエルは既にたっぷりと見てこられたとのこと。
 
 
ダルたんでは、大野地区で行ってきた保全活動の経緯、ダルマガエル保全のために旧保全水田やダルたんで取り組んできた環境整備や観察状況など、これまでに見てきたこと、知ってきたことを説明させてもらいました。
 
 
 
愛媛県では、ダルマガエルが絶滅寸前の状況です。
 
最近まで生息が確認されていたのは、四国本土ではなく、大三島伯方島ということです。
 
しかしそこでも、ここ2,3年くらいになりますか、鳴き声が確認されないらしいです。
 
トノサマガエルはたくさんいるそうです。
 
 
 
ダルマガエル、何で減ってしまうのか…
 
保全活動を始めてから今日まで、謎のままです。
 
もちろん、田んぼが開発されたり、ほ場整備されたり、など、明らかな要因もあります。
 
しかし、大三島しかり、ここ大野しかり、開発も何もされていない見た目に変化のない水田エリアでも、明らかに減ったところがあります。
 
原因が分かれば、対策の取りようもあろうものですが、よく分かりません。
 
 
ダルたんでの愛媛県の方との会話でも、「分からない」というセリフが何度もでました。
 
難しい状況です。
 
 
 
ただ、分かっていることもあります。
 
少なくとも、幼生が成長して個体が上陸するまでの間、田んぼが乾く中干しの時期でも生息できる水場があったほうが、多くの次世代が残される、というのがその一つです。
 
歴代の保護田んぼでは、とりあえずその一点はクリアできるよう、溝を作ってきたわけです。
(このブログで何度か触れてきたことですね)
 
 
むろんこのことは現場で説明させてもらいました。
 
というか、それ以上のネタもないのですが…
 
 
 
愛媛県では、取りあえず岡山で視察されたことも参考に、生息分布の現状を取りまとめられるそうです。
 
ここに至っては、ダルマガエルの保護・回復はとても困難なことですが、がんばっていただきたいですね。
 
 
 
我々も、がんばりましょう。
 
岡山では地形等の事情が違うとはいえ、愛媛の状況は他人事ではありません。
岡山でも、ダルマガエルは減りつづけています。