「サイトⅡ始動」R5.0916_重点保護⑤
令和5年9月16日(土)
重点保護・里親リーダーのキジトラ😺/です。
ダルたん「重点保護サイトⅡの整備」を行ったので報告します。
下の写真は5年前(2018年6月)にダルたんとそ周辺で撮影したものです。
複数のサギやカラスが飛来してカエルやタニシを食べ歩きます。
個体数が減少したダルマガエルにとって、この食害は大きな脅威であることを認識し、「重点保護サイト」の整備を提案しました。
一方、昨年整備した重点保護サイトⅠでは、里親で育てた幼体を放流していますが、規模が小さく、共喰いするので一世代しか放流できないといった問題があります。
そのため、今年はサイトⅡを整備することにしました。10月下旬の完成を目指します。
サイトⅡは、サイトⅠの2倍(4.8×7.2m)の大きさとし、構造は「ミニ水田」です。
水が溜まる「田面」、越冬や餌生物(ミミズや虫)が生息できる「陸域」を作ります。
今回は以下の基盤づくりを行いました。
①ザリガニの穴埋め、すき床層の補修:砕石を詰めて、粘土で漏水を防止する。
②作土づくり:現地盤の上に盛る「稲作に適した土づくり」を行う。
①7ザリガニの穴埋め ②作土づくり
今回はA君とOさん来てくれました。
作土を耕しているとミミズがとれたので、保護しているカエルたちに与えました。
A君とOさん、暑い中、ありがとうございました🐸/。
また、インターの学生にもダルマガエルの保全について学んでいただき、エサやりなどを手伝ってもらいました。U君、Iさん、また、遊びに来てください😺/。
「出穂から登熟の頃」R5.0903_重点保護④
令和5年9月3日(日)
重点保護・里親リーダーのキジトラ😺/です。
ダルたん重点保護サイトで「9月のモニタリング」を行ったので報告します。
9月の田んぼは、出穂から登熟を迎え、水管理は5日置きの間断潅水です。畔や草地にはコオロギやバッタ類が増え、これをエサにするダルマカエルは食欲の秋を迎えています。
下の写真は、一時保護しているR4生まれのメス🐸/です。
上陸から1年で5cmまでに成長しました。好物のミミズやコオロギをお腹いっぱい食べて食休み中です。来年まで生き永らえて、繁殖してくれることを願います。
さて、重点保護区域でも、20匹の幼体(R5生まれ)🐸が確認できました。
周辺で採った虫を与え、サイト内の除草や耕起、取水を行って再放逐しました。
11月の越冬までは、同様の管理を行って見守りたいと思います😺/。
最近、大野学区周辺の田んぼの様子が変わってきていることに危機感を感じます😿。
それは、開発や外来種の問題だけではなく「水が溜まっていない田んぼ」や「草の生えない畦(除草剤管理)」が増えたことです。
イネが植わっていれば一見、豊かな水田生態系が育まれているように見えますが・・・その質(生物多様性の第二の危機)の低下は加速しています。
このことを感じているのは私だけでしょうか?
そのことから、田んぼに依存するダルマガエルを保全することは、ひと昔前よりも難しくなっていると感じます😿。
この大きな課題への対応は困難かもしれませんが、自身にできることを考えて取り組んでいきたいと思います😾。
ご協力をお願いします🐸。
次回は「重点保護サイトⅡの整備」について報告します。
「子ガエルの旅立ち」R5.0830_里親報告その⑤
令和5年8月30日(水)
重点保護・飼育リーダーのキジトラ😺/です。
「里親活動」報告です。
里親活動は大野学区に生息するダルマガエルの「世代を繋ぐ」活動です。
6月下旬から10組の里親の皆さんでオタマジャクシを飼育しています。
下の写真は、8月18日の地元中学生の里親、Yさんの水槽です。
卵からふ化して約2か月後に上陸した幼体(8月中旬)
卵(6月中旬) → 幼生(7月初旬)→ 幼体(7月下旬)
Yさんはとても上手に育てました。
上陸した子ガエルには、生きた昆虫などのエサが必要です。そのため、お母さんがペットショップでコオロギを買って与えてくれたそうです。
おかげで子ガエルたちは元気に育ち、Yさんの水槽は「宝石箱✨」のように輝いていました。正に「大野の宝!・・・田んぼのエメラルド」です!
Yさん、お母さんありがとうございました🐸/。
清心女子高校でもたくさんのオタマジャクシを育てました。
8/8には岡山環境教育ミーティングで上陸した子ガエルを展示し、参加者にダルマガエルの保全について説明しました😺/。
清心女子高校の里親の生徒さん、そしてK先生、ありがとうございました🐸/。
里親の皆さんのおかげで、8月中旬までに上陸した子ガエルは、200匹を超え、昨年の数を大きく上回りました。
名残惜しいですが、これらの子ガエルたち🐸は大野の田んぼに放流です。
自然下でエサが捕れるか? 外敵に食べられないか? 色々と心配ですが・・・
沢山エサを食べて大きく育って、11月からの越冬に備えて欲しいですね。
そして、来年の6月には、繁殖に参加して「大野の世代を繋いでくれること」を心から願います。
これからも、私たちにできること、頑張ってやっていきましょう😺/。
次回は、幼体を育てている里親さんについて報告しますので、お楽しみに🐸/。
「子ガエルの上陸!」R5.0816_里親報告その④
令和5年8月16日(水)
重点保護・飼育リーダーのキジトラ😺/です。
「里親活動」報告です。
里親活動は大野学区に生息するダルマガエルの「世代を繋ぐ」活動です。
6月下旬から10組の里親の皆さんでオタマジャクシを分散飼育しています。
下の写真は、飼育から1か月半後、7月30日の水槽の様子です。
7月も下旬になると足が生え、その後一週間で手が生えました。
手が生えると急いで上陸の準備です!
オタマジャクシからカエルに変態するこの時期は、とても体力を使います🐸。
また、エラ呼吸から肺呼吸に変わるので、水深が深いと溺れてしまいます。
そのため、手が生えた個体の水槽は、水深を浅くして陸域を作ります。
そして2、3日で、いよいよ上陸です!
里親の皆さんからも続々と上陸の便りが寄せられました🐸/。
おかげさまで、飼育から約2か月で上陸した幼体は100匹を超え、昨年の上陸数を上回りました。皆さん、上陸までお世話をして頂いてありがとうございました🐸/。
清心女子高校の皆さんも毎日お世話して頂き、可愛いイラスト付きの校内掲示もありがとうございました。ダルマガエルの飼育を通じて得たことが将来に繋がると幸いです🐸/。
一方で、上陸前のオタマジャクシたちも、まだ沢山います。
🌞暑いので水替えが毎日必要になってきましたが、頑張って育てていきましょう😺/
次回は、幼体の放流について報告しますので、お楽しみに🐸/。
「里親活動」報告_その④につづく…
「里親の務め」R5.0813_里親報告その③
令和5年8月13日(日)
重点保護・飼育リーダーのキジトラ😺/です。「里親活動」です。
里親活動は大野学区に生息するダルマガエルの「世代を繋ぐ」活動です。
6月下旬から10組の里親の皆さんでオタマジャクシを分散飼育しています。
下の写真は、飼育から1か月後7月23日の水槽の様子です。
始めは1cmに満たない体でしたが、1カ月で3.5cmにまで成長しました。
これまで、水替えとエサやりを2~3日置きに行って、育てました。
エサは茹でたホウレンソウです。市販のメダカのエサなども食べますが、水に溶け、水質が悪くなることや食べた量が分からないので、ほうれん草が無難です。
左上の写真は、オタマジャクシが食べたホウレンソウの食べあとと、小さいのが糞(ふん)です。
右上の写真は、このころのオタマジャクシです。拡大すると口には発達した歯が見えます。この歯でホウレン草を削ぎ取って食べます。
成長が進むにつれ、食欲が旺盛になります🐸/。
エサを与えて2日も経てば、ホウレンソウは全て糞(ふん)に変わります。(左上写真)
こうなると水替えです。水替えには100均のザル(右上写真)が重宝します。
水は汲み置きした雨水を使います。水道水の場合はカルキ抜きが必要です。
気温が上がるこの時期は酸欠に注意が必要です。
そのため、私は近くのため池に繁茂しているヒシをとってきて飼育水槽に浮かべています😸/。(左上写真)浮葉植物のヒシは光合成により酸素を排出してくれるほか、葉は日陰をつくり、茎や根は休み場所を提供してくれます。(右上写真)
清心女子高校では飼育ケースの上にすだれを敷き、エアレーションで酸素供給されています👩/。(左上写真)
また、毎朝オタマジャクシとお天気の様子を確認してエサや、飼育ケースの置き場所を調整していただいている里親さんもいらっしゃいます👩🦱/。(右上写真)
一方で、屋内で飼育されている里親さんは苦戦されています😭。
オタマジャクシの成長が遅く、死亡率も高い状態が続き、屋外飼育に切り替えました。
昨年の飼育では、屋内飼育での成功例はありますが、日当たりのよい窓際でした。
失敗例では、水温が全体的に低く、日射が少ないため、オタマジャクシの活性が悪く、エサを食べる量が少ないことが分かりました。また、殺虫剤の使用で死亡した例も報告されています。
このような情報を交換し、改善しながら飼育を続けています。この積み重ねが大切です✨。
🌞暑い日が続きますが、これからもがんばって育てて行きましょう😺/
次回は、オタマジャクシの上陸について報告しますので、お楽しみに❗❗
「里親活動」報告_その③につづく・・・
「10組の里親」R5.0806_里親報告その②
令和5年8月6日(日)
重点保護・飼育リーダーのキジトラ😺/です。
大野ダルマガエルの「里親活動」について報告します。
里親活動は大野学区に生息するダルマガエルの「世代を繋ぐ」活動です。
これまでの経緯は「R5.0613_産卵!」のブログをご覧ください。
今年は10組の里親の皆さんで飼育しています。
里親はプロジェクトのメンバー、地元中学生、岡西公民館、ダルマガエルを研究している大学院生、そして今年はノートルダム清心女子高等学校の生徒の皆さんです。
6月13日に生まれた令和5年世代のオタマジャクシのうち、約900匹を分散飼育しています。
最初は1cmに満たないオタマをホウレンソウなどで育て始めました。
飼育方法は、里親の皆さんの飼育環境によって其々です。
日当たりや、水替え、エサやりなどを考えて工夫しています。
飼育の様子は、里親間でLINE「おたまクラブ」やメールで情報交換しています。
飼育するに連れて、皆さんから以下のような問題の報告があり、それらの対策について助言などが寄せられました。
・室内で死亡が増える。成長が遅い →ある程度日が当たる場所で活性を高めよう!
・酸欠になりやすい →水草を入れると少し落ち着くよ!
・原因不明で死亡 →小まめに様子を見よう!、殺虫剤は厳禁!
・猛暑により急激な水温上昇で死亡 →日陰に移す。水替え頻度を上げよう!
・田んぼの土を入れると有機物が餌となる →だんだん腐敗するので改善が必要!
里親の皆さんは、問題に直面しつつも、情報交換し、飼育環境の改善を繰り返しながら、協力して僕たちオタマを育ててくれています。
🐸「毎日、ありがとう✨ございます。」
🌞暑い日が続きますが、これからもがんばって育てて行きましょう😺/
「里親活動」報告_その②につづく・・・
「中干し終わる頃」R5.0805_重点保護③
令和5年8月5日(土)
重点保護・飼育リーダーのキジトラ😺/です。
ダルたんの重点保護サイトで「8月のモニタリング」を行ったので報告します。
7月中旬からの猛暑とともに始まった中干しがやっと終わり、昨晩から田んぼには少しずつ水が入っています。
保護サイト内に長く伸びた草を刈り、ダルマガエルをモニタリングしました。
今回は2匹のみの確認です。サイト内には死骸も見つかりません。草丈が高く、排水口に小さな隙間が確認されたので、サイト外に出たと考えられました。
確認されたのは、いずれも元気なメスで、50mmにまで成長していました。
モニタリングには里親さんの子どもたちが手伝ってくれました。
バッタやコオロギを与え、水場にはバケツで水を足しました。
エサのミミズを育てている陸域には野菜くずや米ぬかを追加しました。
管理後の重点保護サイト
ダルたんでは、草刈りも行われました。
暑い中、皆さんお疲れ様でした😺!